Citrix Virtual Apps and
Desktops とは?

Citrix Virtual Apps and Desktops(旧称:XenAppおよびXenDesktop)は、Citrix が提供する仮想化ソリューションで、エンドユーザーがデバイスや場所に関係なく、仮想アプリケーションや仮想デスクトップを利用できる環境を構築するための製品です。このソリューションは、企業や組織がリモートワーク、セキュアなアクセス、集中管理を実現するために広く採用されています。

VDI方式(仮想PC方式):Citrix Virtual Desktops


物理サーバーに複数のクライアントOSを共存させ、ローカル端末から遠隔操作する方式です。具体的には、物理サーバー上に複数の仮想マシンを作成し、それぞれにOSをインストールします。また、「1デバイス・1仮想OS」が基本で、接続するローカル端末に対応した仮想OSが決まっています。一般的な構成では、物理サーバー、ハイパーバイザー、クライアントOS、コネクションブローカー、認証サーバー、ストレージサーバーを使用するでしょう。ハイパーバイザーが物理サーバーのハードウェアリソースを論理的に分割して仮想マシンに割り当て、仮想マシンにOSをインストールし、コネクションブローカーによってローカル端末と仮想マシンを紐づける、というイメージです。

SBC方式(サーバーデスクトップ共有方式):Citrix Virtual Apps


サーバーにインストールされたOSやアプリケーションを複数ユーザーが共有する方式です。VDI方式との違いは、「OSやアプリケーションに複数のユーザーがアクセスする」という点にあります。また、ユーザー側のローカル端末では、リモートデスクトップ接続によって映像信号のみをやりとりします。サーバーOSやマルチユーザーに対応したアプリケーションを選択する必要があり、VDI方式よりも自由度は低くなりがちです。一方で、物理的なリソース(サーバーのCPUやストレージ、メモリなど)の利用効率が高い上に、比較的安価なRDS(リモートデスクトップサービス)ライセンスを利用できるため、コスト圧縮が見込めます。

Virtual DesktopsとVirtual Appsの違い


Citrix Virtual DesktopsはVDI方式、Citrix Virtual AppsはSBC方式にそれぞれ対応しています。

Virtual Desktops(旧称:XenDesktop) Virtual Apps(旧称:XenApp)
仮想デスクトップタイプ 仮想PC(VDI) サーバベース(SBC)
サーバOSを複数ユーザーで共有
最適な環境 大企業(中規模〜大規模)
規模拡張が計画される企業
小・中堅企業(〜中規模)
独自アプリのないオフィス環境
ユーザー規模 500ユーザー〜10,000ユーザー
10,000ユーザー以上も対応
〜1,000ユーザー程度
ユーザー追加(拡張性)
一元管理ができるため

一元管理ができるため
アプリの互換性
ServerOS、マルチユーザー対応アプリの必要が有り
基盤サーバー デリバリーコントローラ、管理コンソール、共有ストレージ、データベース、※各サーバーの冗長化構成 管理コンソール、共有ストレージ、データベース※各サーバーの冗長化構成
ストレージ 共有ストレージ※NAS、SAN等 共有ストレージ※DAS、NAS等
コスト
多種多様な環境に対応できる分、コスト・期間はかかる

アプリが少数で一般的なものなら、集約率が良くなり安価